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離婚の法律





安易に離婚を考えず、婚姻を継続するための努力を続けることが望ましいので
すが、様々な事情で離婚した方がお互いのためになることもあるのが現実で
す。当事務所はやむを得ず離婚を決意するに至った方を法的な根拠を明示して
支援致します。
離婚に関する法律を簡単にまとめてみました。ご不明な点があればお気軽にメ
ールにてご相談下さい

父親から養育費を受け取ったことのない人が66.8%
離婚の種類  離婚原因  養育費  親権と監護権
財産分与  離婚の慰謝料  離婚後の戸籍と姓
 

離婚協議書サンプル

離婚協議書
夫○○(以下甲という)と妻○子(以下乙という)は、離婚について協議した結果、次のとおり
合意確認する。

                          記

第一条 甲と乙は本日協議離婚することに合意した。

第二条 第一条を内容とする離婚届が受理されることを条件として以下の通り互いに合意し
た。
 (1)甲は乙に対し、財産分与として○○万円を支払う。また、甲所有名義の下記不動産を
譲渡する。(不動産の表示)
 (2)甲は乙に対し、慰謝料として○○万円を支払う。支払期限は◇年◇月日限りとする。
 (3)甲は乙に対し、丙の養育費として□年□月から丙が成年に達する日の属する月まで、
毎月△万円ずつ、毎月末日に限り乙の指定する金融機関の丙名義の口座に振り込み送金
して支払う。

第三条 甲乙間の未成年の子△(〇年〇月日生、以下丙という)の親権者を乙と定める。
2 甲は乙に対し、甲が毎月1回丙と面接交渉をすることを認容する。面接交渉の日時、場
所、方法は、丙の福祉を害することがないように甲乙互いに配慮し協議決定する。

第四条 甲と乙は、離婚にともなう財産上の問題は、第二条の定めるところですべて解決し
たことを確認し、他に何らの請求をしない。

第五条 甲は、本証書に基づく金銭債務を履行しないときは直ちに強制執行に服する旨陳
述した。

上記のとおり合意したので、本書二通作成し、甲乙各自保有する。

平成〇年〇月〇日

               住所

                     甲 ○○  印

               住所

                     乙 ○○  印


父親から養育費を受け取ったことのない人が66.8%
離婚の種類  離婚原因  養育費  親権と監護権
財産分与  離婚の慰謝料  離婚後の戸籍と姓

離婚の種類

離婚の方法には4種類あります。
1.協議離婚
裁判所によらず、当事者同士で協議の上離婚することです。離婚方法の約9
0%はこの協議離婚です。一般に離婚協議書という形の書面を残します。「離婚
給付契約公正証書」で執行認諾条項を入れておくと、支払いが滞ったときにす
ぐに強制執行することができます。
<参考>
民法 第七六三条  夫婦は、その協議で、離婚をすることができる。

2.調停離婚
○夫婦の一方が同意しないため協議離婚ができない場合は家庭裁判所に離
婚の調停を申し立てることができます。調停の申し立てに法律上の離婚理由は
必要ありません。離婚調停は家庭裁判所に申し立てますが、裁判とは異なり調
停委員を介して当事者の合意を目的とします。調停は非公開で夫と妻を交代で
調停室に呼んで、事情を聞きながら夫婦がお互いに合意できる点を探っていき
ます。申立人と相手が直接話し合うわけではありません。
○調停でも合意できないときは審判もしくは裁判によることになります。
○離婚を前提とした調停だけでなく、婚姻の継続を目的とした調停も可能です。
○調停の内容そのものは調停成立のときに決まり、後で変更することはできま
せん。調停が成立すると、離婚に関する具体的な合意内容を『調停調書』として
作成します。この調書が作成された時点で、調停離婚は成立します。『調停調
書』は、確定した判決と同じ効力をもっていますので、作成後には記載内容に不
服を申立てることはできません。
○履行勧告
家庭裁判所で決めた調停や審判などの取決めを守らない人に対して,それを守
らせるための履行勧告という制度があります。相手方が取決めを守らないとき
には,家庭裁判所に対して履行勧告の申出をすると,家庭裁判所では,相手方
に取決めを守るように説得したり,勧告したりします。履行勧告の手続に費用は
かかりませんが,義務者が勧告に応じない場合は支払を強制することはできま
せん。なお,財産上の給付を内容とする場合で家庭裁判所の勧告に従わない
相手方に対しては,地方裁判所に強制執行の申立てをして,強制的に支払をさ
せる方法もあります。
○履行命令
家庭裁判所が権利者の申立により、義務者に対し、相当な期間を定めて支払う
ように命令する制度です。履行命令に従わない義務者には、10万円以下の過
料に処せられる制裁があります。申し立ての手数料は300円です。 

3.審判離婚
調停により離婚が成立しなかった場合に裁判所が当事者の色々な事情等を考
慮して、職権で離婚の審判をすることがあります。審判に不服のある当事者は2
週間以内に異議を申し立てることができます。当事者から異議の申し立てがな
く2週間が経過すると審判は確定し離婚が成立します。

4.裁判離婚
夫婦の一方は相手方に離婚意思がない場合でも、民法に定める離婚原因があ
る場合には、地方裁判所に離婚の裁判を起こすことができます。
離婚裁判を起こすには、民法に定める離婚原因があるか、相手方が行方不明
の場合などを除いて家庭裁判所で離婚調停の手続きを経ることが必要です。
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離婚原因

当事者の合意があればできる協議離婚とは違い、裁判離婚をする場合には民
法第七七〇条に定める離婚原因が必要となります。
民法 第七七〇条
夫婦の一方は、左の場合に限り、離婚の訴を提起することができる。 
  一 配偶者に不貞な行為があつたとき。 (不貞行為)
  二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。 (悪意の遺棄)
  三 配偶者の生死が三年以上明かでないとき。 
  四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込がないとき。 
  五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。 
2  裁判所は、前項第一号乃至第四号の事由があるときでも、一切の事情を考
慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができ
る。 


<参考>
民法 第七五二条  夫婦は同居し、互に協力し扶助しなければならない。
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養育費

○子供の数にもよりますが、一人の場合二万円から四万円、二人の場合四万
円から六万円、三人の場合四万円から六万円というのが前例として一番多いよ
うです。
○養育費支払いの終期は、成人するまでとするのが通常ですが、父母の学歴、
資力などにより高校卒業時や大学卒業時とすることもできます。
○親権がどちらにあるかは関係なく、子供の親として子を監護していない親は
監護者に対して養育費を支払う義務があります。親権者だけが養育費を負担す
る訳ではありません。
○養育費請求権は子の一身に専属する権利です。父母の間で「養育費は請求
しない」と合意しても扶養権利者たる子は親に対して養育費請求権を行使でき
ます。(札幌高裁判決昭51・5・31)ただし合意の有無は扶養料の額を定めるに
つき有力な斟酌事由になります。(大阪高裁判決昭和54・6・18)
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親権と監護権

○親権とは父母が未成年の子に対して持つ身分上及び財産上の養育保護を
内容とする権利義務の総称です。監護権はこのうち身分上の養育保護すなわ
ちこの心身の成長のための教育及び養育を中心とする権利義務の総称です。
○監護権者を親権者と別に定めた場合は、身上に関する監護は監護権者が行
い、子の財産に関する法律行為の代理は親権者が行うことになります。
○未成年の子がいる場合、離婚が成立するためには親権者指定の合意ができ
ていなければ協議離婚の届け出ができません。一方、監護権者は離婚後でも
定めることができます。


<参考>
民法 第七六六条  父母が協議上の離婚をするときは、子の監護をすべき者その他監護
について必要な事項は、その協議でこれを定める。協議が調わないとき、又は協議をするこ
とができないときは、家庭裁判所が、これを定める。
○2  子の利益のため必要があると認めるときは、家庭裁判所は、子の監護をすべき者を
変更し、その他監護について相当な処分を命ずることができる。
○3  前二項の規定は、監護の範囲外では、父母の権利義務に変更を生ずることがない。
民法 第八一八条  成年に達しない子は、父母の親権に服する。
○2  子が養子であるときは、養親の親権に服する。
○3  親権は、父母の婚姻中は、父母が共同してこれを行う。但し、父母の一方が親権を行
うことができないときは、他の一方が、これを行う。
民法 第八一九条  父母が協議上の離婚をするときは、その協議で、その一方を親権者
と定めなければならない。
○2  裁判上の離婚の場合には、裁判所は、父母の一方を親権者と定める。
○3  子の出生前に父母が離婚した場合には、親権は、母がこれを行う。但し、子の出生後
に、父母の協議で、父を親権者と定めることができる。
○4  父が認知した子に対する親権は、父母の協議で父を親権者と定めたときに限り、父
がこれを行う。
○5  第一項、第三項又は前項の協議が調わないとき、又は協議をすることができないとき
は、家庭裁判所は、父又は母の請求によつて、協議に代わる審判をすることができる。
○6  子の利益のため必要があると認めるときは、家庭裁判所は、子の親族の請求によつ
て、親権者を他の一方に変更することができる。
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財産分与  離婚の慰謝料  離婚後の戸籍と姓

財産分与

財産分与には(1)夫婦財産の精算【清算的財産分与】(2)離婚後の扶養【扶
養的財産分与】(3)精神的損害の賠償とに分けられますが、(3)は慰謝料とし
て別に考慮されることが多いのが実状です。
(1)夫婦財産の精算【清算的財産分与】
清算的財産分与とは、婚姻期間中に協力して築いた財産を夫婦で分配すること
です。財産の名義や権利が、夫や妻のどちらか一方のものになっていたとして
も、財産を築くには夫婦の協力があったと考えられ、裁判などでは貢献度の割
合により財産を分配する方法が採用されます。
(2)離婚後の扶養【扶養的財産分与】
財産分与には他方配偶者の扶養の要素が含まれており、考慮する事情として
は年齢、健康状態、資産等による離婚後の生活の見通し、再就職や再婚の可
能性の有無その他があります。その際の基準としては、判例上、請求者が生計
を維持できる程度を基準とされています。扶養的財産分与とは、離婚によって
夫婦の一方が経済的に不利になる場合に、扶養的な財産分与を行うことです。
長年主婦として家事に従事していたため、離婚後は収入を得ることができない
場合などは扶養的な財産分与が考慮されます。
○退職金と財産分与
退職金を財産分与の対象とするかについて、判例は、退職金が既に受給され
ているかどうかでまず区別しています。つまり、既に支給されている夫の退職金
については、夫婦の協力により築き上げた財産であるとして、財産分与の対象
にしています。しかし、いまだ支払われていない将来の退職金については、将
来の所得であり、夫が懲戒解雇されるなどすれば退職金は支払われないことに
もなるなどの理由で、財産分与の対象にはならないのが原則です。ただし、数
年以内に確実に支給される場合、財産分与額算定の際に考慮されることもあり
ます。たとえば、定年6年前の離婚のケースで退職金の財産分与が認められた
判例があります。


<参考>
民法 第七六〇条  夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生
ずる費用を分担する。
民法 第七六二条  夫婦の一方が婚姻前から有する財産及び婚姻中自己の名で得た財
産は、その特有財産とする。
○2  夫婦のいずれに属するか明かでない財産は、その共有に属するものと推定する。
民法 第七六八条  協議上の離婚をした者の一方は、相手方に対して財産の分与を請求
することができる。
○2  前項の規定による財産の分与について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議
をすることができないときは、当事者は、家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求する
ことができる。但し、離婚の時から二年を経過したときは、この限りでない。
○3  前項の場合には、家庭裁判所は、当事者双方がその協力によつて得た財産の額そ
の他一切の事情を考慮して、分与をさせるべきかどうか並びに分与の額及び方法を定め
る。 
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離婚の慰謝料

○離婚の場合の慰謝料は、離婚原因である有責行為(不貞、暴力など)をした
者に対する損害賠償請求です。夫から妻に対して支払われる事例が多いよう
ですが、あくまで有責配偶者から他方に対して支払う性質のものであって、妻
が不貞を働いたことが離婚原因であれば夫が妻に慰謝料を請求することができ
ます。
○離婚による慰謝料は150万円〜300万円が平均的な相場ですが、個々の
事案について有責配偶者の資力や有責行為の程度期間その他で総合的に判
断されることが多く、一概には言えないようです。
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離婚後の戸籍と姓

<参考>
民法 第七六七条  婚姻によつて氏を改めた夫又は妻は、協議上の離婚によつて婚姻前
の氏に復する。
○2  前項の規定によつて婚姻前の氏に復した夫又は妻は、離婚の日から三箇月以内に
戸籍法の定めるところにより届け出ることによつて、離婚の際に称していた氏を称することが
できる。
民法 第七九一条 子が父又は母と氏を異にする場合には、子は、家庭裁判所の許可を
得て、戸籍法 の定めるところにより届け出ることによつて、その父又は母の氏を称すること
ができる。
○2  父又は母が氏を改めたことにより子が父母と氏を異にする場合には、子は、父母の婚
姻中に限り、前項の許可を得ないで、戸籍法 の定めるところにより届け出ることによつて、
その父母の氏を称することができる。
○3  子が十五歳未満であるときは、その法定代理人が、これに代わつて、前二項の行為
をすることができる。
○4  前三項の規定によつて氏を改めた未成年の子は、成年に達した時から一年以内に戸
籍法 の定めるところにより届け出ることによつて、従前の氏に復することができる。
戸籍法 第六条  戸籍は、市町村の区域内に本籍を定める一の夫婦及びこれと氏を同じく
する子ごとに、これを編製する。ただし、日本人でない者と婚姻をした者又は配偶者がない
者について新たに戸籍を編製するときは、その者及びこれと氏を同じくする子ごとに、これを
編製する。
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父親から養育費を受け取ったことのない人が66.8%
離婚の種類  離婚原因  養育費  親権と監護権
財産分与  離婚の慰謝料  離婚後の戸籍と姓

父親から養育費を受け取ったことのない人が66.8%
〜公正証書による離婚協議書の必要性〜

母子世帯調査:5年前に比べ28.3%増加 離婚が大半
 毎日新聞 2005年1月19日 18時59分
厚生労働省は19日、母子世帯などを対象とした03年度の調査結果を公表し
た。3792世帯のサンプルから推計した全国の母子世帯数は、調査を始めた1
952年以降最高の122万5400世帯で、5年前の前回調査より28.3%増え
た。離婚が原因となったのは全体の79.9%に達する97万8500世帯で、前
回より49.7%増加した。
 母子世帯は全世帯(03年国民生活基礎調査、4580万世帯)の2.7%。母
子世帯となった理由では死別が前回比で17.7%減る一方、生別は41.1%
増えた。
 働いている母親は83.0%。02年の平均年間収入は前回比17万円減の21
2万円で、うち就労分は162万円。雇用形態は、常用雇用が39.2%と前回の
50.7%を大幅に下回り、臨時・パートの割合(49.0%)が初めて上回った。
 また、父親から養育費を受け取ったことのない人が66.8%に達し、6.7ポイ
ント増えた。養育費平均月額も4万4660円で8540円の減。生活保護受給世
帯は10.2%だった。
 母子世帯となった時点の母の平均年齢は33.5歳(前回34.7歳)、末子は
4.8歳(同5.4歳)で、母子とも低下。平均世帯人員は3.36人。子ども以外の
同居者がいるのは37.3%で、前回比8.2ポイントの増。うち親と同居(24.
8%)が最も多い。【吉田啓志】





★参考文献★
離婚・離縁事件実務マニュアル(ぎょうせい)
離婚判例ガイド(有斐閣)
夫婦関係調停条項作成マニュアル(民事法研究会)
離婚を中心とした家族法((社)商事法務研究会)
夫婦親子男女の法律知識(自由国民社)
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